日本語学校 事務局の仕事
日本語教師として働いている、目指している人の中で、このように思っている人はいませんか?
日本語は教えられるけど、在留資格認定など入管への手続きがあまり分からない。
日本語学校の事務局の仕事をざっくり解説しますね!
日本語学校で8年経験があるので、任せてください。
本記事では日本語学校事務局の仕事を4つのポイントで解説しています。
事務局の仕事に興味がある方の一助となれば大変嬉しく思います。また既に日本語教師として働いている方にもぜひ読んでいただきたいです。
日本語教師 事務局の仕事
2 日本語学校 事務局の仕事
3 留学ビザの申請業務
4 留学生の生活指導
こちらの4つのポイントにしぼって解説をします。
※今回紹介すること以外にも学生対応、入管報告など細かい業務があります。
順番に解説していきます!
1 日本語学校 年間スケジュール
4月:学生入国、入学式、10月期生 書類準備
5月:健康診断、課外活動
6月:10月期生申請、日本留学試験
7月:在留期間更新業務、日本語能力試験
8月:10月期生結果発表と受け取り、※不交付者の再申請業務
9月:10月期生受入準備
4月〜9月までの事務局の仕事の例をまとめました。
学生の入国にあたっては、
①飛行機のチケットの情報 ②空港の送迎 ③日本に住む際の住所
などを事前に確認する必要があります。
最初は携帯電話で連絡が取れない場合もあるため、入国からの流れを現地エージェントとやりとりすることが必須です。
5月からは入国に向けた書類の準備を始めます。
入学希望者の入学願書留学理由書、最終学歴の卒業証明書、成績証明書、日本語能力に関する成績表、そのほかにも経費支弁者の納税証明書、銀行残高証明書などが必要な場合があります。
6月には入国在留管理庁にてこれらの書類提出が控えているため、5月、6月が繁忙期となります。
土日出勤されている学校様も少なくありません。
7月はビザ更新業務の学校様があります。
例えば、日本語学校の新規校(新しく設立した学校)であれば、ビザが6ヶ月しか出ないため、そちらに該当します。3ヶ月前から更新が可能です。
8月に10月期生の結果が発表されて10月入学の学生数がある程度わかります。
基本的に日本語学校の収入は学費となるため、経営上ここの数字が求められます。
ここでビザ申請が不交付だった方の理由を聞きに行き、再申請の動きをとる必要もあります。
こちらは事務局の重要業務です。
学校のミスで申請が不交付になった場合は、現地エージェントや学生様にとって重大な損失となってしまいます。十分に気をつけて申請することが不可欠です。
こちらが上半期のスケジュール例です。
10月以降のスケジュールを知りたい方は、日本語学校事務マニュアルに詳しく記載がございます。
『日本語学校事務マニュアル』事務局仕事がこの1冊で丸わかり!
2 日本語学校 事務局の仕事
・受付業務
・経理業務
・学生対応
・学校運営全般
順番に解説していきます。
・受付業務
入学希望者の来校や、大学・専門学校など進学先候補の方の来訪、企業の方の営業などがあります。電話対応も含まれます。
日本語ができない方からの問い合わせもあるため、日本人と外国人の職員での人員配置が大切です。
・経理業務
学費の入金確認業務です。学生の学費入金を確認する作業があります。期限までに支払うことができない学生との面談など対応が必要となってくるケースがあります。
・学生対応
入国後の手続きに言えば、14日以内に転入届を提出します。
その後に国民健康保険の加入手続きや銀行口座の開設が必要です。
こういった手続きは時間がかかるため事前に役所担当者と打ち合わせを行なっておくとスムーズです。
入国後の対応をスムーズに行うことで、留学生も落ち着いて日本語の勉強がスタートできます。
・学校運営全般
校舎の設備、清掃管理、機器の故障不具合担当などあります。
清掃管理だけをとっても、事務職員が掃除をするのか、教務の先生がするのか、学生がするのか、業者に来てもらうのか、いくつかの選択肢がありますね。
こういった事務的な仕事も学校運営において重要な仕事です。
3 留学ビザの申請業務
日本語学校事務局の仕事で最重要事項です。
『日本語教師事務マニュアル』で紹介されている注意点を2点紹介します。
②ベトナム人は預金する習慣がないため、銀行残高証明書の書類が不交付理由になることが少なくない。事前に理由書を出すなどして不交付ならないよう注意する。
マニュアル内には申請の時に必要な書類が一覧で載っており、記入のポイントも細かく記入されています。
説明だけではなくて、実際の資料を使って説明しているので、これから事務スタッフとして働く方や、もっとキャリアアップしたい方には非常に有益な情報が載っています。
『日本語学校事務マニュアル』事務局仕事がこの1冊で丸わかり!
4 留学生の生活指導
生活指導の上で特に注意したいのは出席管理です。
出席率は学生にとって重要なものであるのは当然ですが、事務にとっても教務にとってもこの数字はよく使う重要なものです。
教務側 進学先、就職先の必要書類
出席率が悪くなったと言うことは学生に何らかの変化があったということです。
この変化を見逃さないように出席率は常に更新し、職員がすぐに閲覧できるような環境があればいいと思います。
そして、この出席率の低下と関係があるものとして、『アルバイトの管理』があります。
深夜のアルバイトを始めて起きられなくなったり、時にはオーバーワークの疑いがある学生もいたりするかもしれません。
こういったアルバイト先の管理が大切です。
アルバイトの情報を把握するためにアンケートを実施する、面談をするなど定期的に行う必要があります。
5 まとめ
日本語学校では事務局と教務で分業している学校様が多いです。
そして、実際のところ事務と教務が完全に独立して雰囲気があまり良くない学校があります。
既に働いた経験がある方は心当たりがあるかもしれませんね。
ここで解決方法として2つ紹介します。
1 定期的に会議を実施すること
報告、連絡の場ではなくて、話しやすい情報共有の場を作るということです。
2 互いの業務をある程度把握すること
お互いの業務状況が把握でき繁忙期がわかります。
他部署の業務を理解して、声をかけることでより学校の一体感が生まれると思います。
最後に
今記事は「日本語学校事務マニュアル」の内容を一部参考としてお話ししました。
事務側の業務をより知っていただくためにも教務のみなさん、日本語教師を目指す方にもぜひ読んでいただきたい一冊でございます。
引き続き私のYouTubeでは日本語教育に関する動画を公開しています。
ぜひご覧ください!